■木材の選択と入手
特に針葉樹について(広葉樹はあまり知らない) |
●木材の種類の選択
樹種については、人により好みもあります。また、地域特性にも大きく影響を受けると思います。私が好きな富山の「KAKI工房」は主に「紅松」を使われているようですが、私の住む和歌山県では入手は困難であり、広葉樹についても同様です。そんな訳で、私は最も簡単に手に入る「桧」「杉」「米松」なんかを使っています。その他、梱包材に使われている「松」らしい木(臭いが松に似ている)や貰ってきた山桜もあります。(現在は原木のまま)それから、家を壊したときに出る廃材なんかも良い材があります。DIYショップに行けば板材から角材まで揃いますが、値段が割高になるので私は使いません。自分で一番簡単に安定して手に入る木を使うのが長続きするのかな〜?
|
●木材の入手
購入としなかったのは、前にも書いたとおり色々な方法がありますので、あえて入手とします。
「DIYショップで購入」 ☆
値段は割高ですが、木材の乾燥状態が良い。ブームもあって、樹種が多くて全般的に質も良い(一部この言葉が当てはまらない店もある)また、鉋掛けまで済んでいる材もあり、一言で言えばお手軽。
「木材屋で購入」 ☆☆☆(条件次第)
値段、品質、乾燥状態、種類など条件としては最良の方法です。ただし、我々アマチュアが一度に買う量は知れているため、ほとんどの店でめんどくさがられ、ひどい場合は相手にしてくれない。私の偏見もありますから、親切な店を見付けて親しくなれればもうけ物。
「製材所で購入」 ☆☆☆(源さんはこの方法です)
もし近くに建築材を挽いている製材所があるのなら、一度のぞいてみる事をお奨めします。製材所では、規格の材木を挽いたとき出る、端材をたくさんストックしています。(当然、樹種は建築用の外材、桧、杉、松などに限定はされますが)材の長さは900mmから上は3000mmぐらいまで(寸法の長い材は心が入っている場合が多い)事情をちゃんと話せば、相手も売るために端材をストックしていますから、安く手に入ります。一つ難点は、鋸挽きした状態ですから、表面を見て材質を見極めるのが難しい。(鉋掛けをしたら、順目、逆目、順目の繰り返しだったなんて事もしょっちゅうありました。)特に長くて幅広の材は注意が必要。(当たり外れがあっても、使い道あるし、なんと言っても安いので三つ星です。)
「廃材、梱包材をもらう」 ☆☆☆☆☆(価値観にもよる)
なんと言っても一番のお奨め。価値観の違いで、嫌な方には奨めませんが、ある種の骨董品を捜すような物で、とんでもない物に当たるときがあります。(特に旧家の解体した廃材には、桜、桧などの良い材がある。最近、欅などは業者が来て買っていく事もあるので難しくなった。)こまめに町をうろついてみましょう。(98.4.1)
|
●木材の選び方(選べる場合)
「反りや捻れ」
捻れはともかく、反りはある程度はしかたないと思っています。特に乾燥状態の良い物は、多少は反っている物で、加工の段階でとれば良いわけです。また、極端な反りや捻れのある物でも、小さな部材に使ったり、椅子の背板に使うには反っている方が便利な場合もあるので、安ければ買って置くのもいいなあ〜(と言っていつの間にか、捻れたり、反った木が溜まって困ってる。)「木材は本来、反ったり捻れたり、割れたりする物だ〜。」
「節」
好みにもよるし、作る物にもよりますが、節はアクセントにもなるし、桧の節は特に好きです。死節(本体と一体でない節)は、始めから抜いて、充填材でも詰めれば大丈夫。ただし、最大の問題は、その周りにできる複雑な逆目と、加工(鉋掛け)の難しさにあります。しかし、これもサンドペーパーで処理したり、水で濡らして鉋掛けをするなど方法はたくさんあります。
「複雑な逆目」
心材は綺麗で耐久性に富み、材料としては優れる・・と本に書いていますが、心のある板材は割れやすいし、複雑な逆目を持っている事があります。また、材の木端にも複雑な逆目を持っている場合があります。板材で輪模様の木理の出ている物はどの方向から鉋を掛けても、逆目が立ちます。逆目をとる方法は別に書きますが、特に鋸挽きしただけの木材は、見たり触ったりしただけでは、アマチュアには判らないと思います。
節と複雑な逆目を持った、板材の画像を付けて置きます。参考にして下さい。
|
結論を言うと、簡単に本に書いてあるようにはいかないし、何回も経験して行くしかないと思います。最初はDIYショップか日曜大工センターで、綺麗に加工された材を買うのが無難かな〜(私はいまだに、外れをよく買ってきますが、まあ、それはそれでいい味があります。) |
|
|