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源さんが、書けるレベル「初級」と言うことで進めていきます。10年間にいろんな失敗を繰り返し、私なりに考えてやっている事を書きます。源さん流アマチュア木工術とでも言ったもので、当然違った意見や間違った記述もあるかもしれません。質問やご指摘はメールにて、どしどしお願いします。また、固有の会社名、商品名を記載しますが、たまたま源さんが使っている工具、塗料などであり、宣伝費等は一切もらっていません。

  このページは、源さんの木工と同じで、永久に未完成です。後から思い出して付け加えたり、訂正したりと進化、発展、変化(へんげ)し続けます。(変化した箇所は、Newまたは訂正の記載をしておきます。)

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   第1章 準 備 編
   第2章 実 践 編
   第3章 道具の手入れ
   第4章 治具と安全具
   第5章 作品製作特別室


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   第1章 準備編
■道具の選択と入手
 最初は、どんな道具を揃えたらいいのか。源さんの例を取ってみました。
●基本の道具

「これだけ有れば、取りあえずある程度の物は作れる。」と言った程度で、複雑な「ほぞ組」や加工はしない前提の工具。

 「鋸」ノコギリ
両刃ノコが理想ですが、ノコの価格面と目立ての問題を考えると、「ゼットソー」のような替え刃式でいいと思う。源さんも大工さんに奨められて、始めから替え刃式を使っています。種類としては「8寸目」「縦引目」「パネルソー導突目」この三本の替え刃式ノコと「糸ノコ」があれば上等かな。
以上は、近くのDIYショップやホームセンターで(価格は2000円前後で、替え刃はその半分位?)

 「ゲンノウ」金槌
ゲンノウは金槌の一種で、一方が平らで、もう一方が少し丸みがある。釘を打つとき、最初は平らな方で、最後は丸い方で打つ。重さは「中ゲンノウ」(400g前後)でいいかな。(価格はまちまち、1000〜1500円)これ一丁で釘打ち、カンナ刃の調整、ノミ打ちまでOK!
 
 「定規」文房具の定規ではないよ!
スコヤ(15cm)、曲尺、直尺(90cm)は最低欲しい。(先の事を考えて)これだけ有れば、ゆがみのない木箱も可能だし、カンナの台直し、板材の平面も出せます。これが一番だいじな道具かもわからない。(参考までに、源さんは金属製のスコヤ、大、中、小、木製のスコヤ二種類、留め定規、斜角定規、直尺100cm、90cm、60cm、竹尺2本、下端定規を持っていて、下端と竹尺以外はいつも使ってます。)

 「ケヒキ」線を引く道具。鉛筆じゃ駄目よ。
シラガキ(小刀のような形のやつ)と使い方は鉛筆と同じ。筋ケヒキ(定規板の部分を木端にあてて平行線を引く道具。この二つあればOK!

 「ノミ」
とりあえず、「2分、4分、8分」の3本セットの安いノミと1寸5分の幅広のノミがあればOK!(中途半端な物は買わないで、最初は安物を、後で10本セットの高級品を買えばよい。その時まで、安いノミで刃を研ぐ練習を十分に積みましょう。)ノミは穴や溝を掘るためだけでなく、特に幅広のノミは色々使い道が出てきます。(セット1500円+1寸5分)

 「鉋」カンナです。
これも最初は安いのでいいと思う。鉋台の修正や、刃の研ぎの練習、刃の裏だしの練習も思い切ってできます。後で種類、寸法の違う物を使うようになった時は、絶対にいい物を買いましょう。とりあえず「2寸」の平鉋を一丁買いましょう。(3000円前後)

 「キリ」
四つ目キリ1本でOK!


 「砥石」絶対いるよ。
ズバリ、天然砥石と言いたいが、お金を払うときに札の種類が違います。ですから、人工砥石を奨めます。種類は「粗砥」500番程度「中砥」1000番2個「仕上砥」2000番でいいと思う。(中砥2個は砥石の平面を出すため)本当を言うと、仕上げ砥石は天然のものが欲しいところですが、3万円〜5万円位します。運がいいとたまに、寸法の短いのや、角が少し欠けている物が出ています。寸法が短くて角の欠けた物は5000円〜10000円位売っています。見付けたら買いです。?
 「源さんからのアドバイス」
DIYショップやホームセンターが悪いとは思いませんが、道具を買うんだったら道具屋さん(金物屋さん)で買うのが後々便利です。まず、店に行ったら初心者であることを恥ずかしがらずに言いましょう。(上手くなったら必ず、いい物を買いに来ます。ぐらい言っておこう。)買ったら必ず、使い方、調整の仕方を聞いておく。(知っていても聞こう。)源さんは必ず聞いています。(10.4.2)

作業台」
しっかりした物が有るのが理想です。とりあえず、古い木の机か、あるいは代用できる物でいいかな。

 「電動工具」
電動工具はいつか欲しくなる時期が来ます。最初に源さんが欲しくなったのが丸ノコ、次いで電動ドリル、そして電気カンナ、ルーター..と際限なく続く。便利なのは当然ですが、ケガの可能性も確実に増えます。ちなみに、ケガの原因のベスト3が丸ノコ、ルーター、ドリルだそうです。それぞれについては、また別に書きます。
取りあえず、10000円以下の電気ドリルと木工用の刃、2mm、4mm、6mmを買っておきましょうか。
 
●中級用道具(木工の泥沼にはまった方用)
少しずつ木工がおもしろくなり、道具のことが分かってきたら、便利な道具、より正確な加工ができる道具が欲しくなります。また、同じ道具でも種類の違う道具を揃えたくなります。

 ただし、我々はアマチュアですから、加工の時間を短縮するだけの電動道具は必要ないのかもしれません。電動工具は必要最少限の物だけを揃えれば良いのではないでしょうか。
 電動工具の騒音で、困っておられる方が多いようですが、電動工具が無くても時間さえ掛ければ、ほとんどの物が製作可能だろうと思います。

 私自身、この事にもう少し早く気付いていれば、電動工具購入に使った費用で、もっと良い道具を揃えられたわけです。
「鋸」のこぎり
 先に書いたように、私は替え刃式ノコを使っていますが、種類としては「8寸目」「縦引目」「パネルソー導突目」の他に、「300」「265」「7寸目」「縦挽き8寸目」「キツツキパネルソー」などがあります。製品についての詳しいことは、ゼットソーの「岡田金属工業所」のホームページでご覧ください。(個人的に好きなだけで、宣伝費等は頂いていません。)
「木工用クランプ」
 木工用と言う以上は、機械工作用や鉄工用もあるわけです。木工用はネジの螺旋が粗く、他のクランプと比べると締め付ける力は弱いようです。螺旋が細かく強い力で締め付けると、木材を傷付けますから。

 クランプは、使い方を工夫すると沢山の使い道があり、ぜひ数本は揃えておきたい工具です。木材の切断時の部材固定や電動工具のガイドの固定などアイデアしだい。作業台の角などを上手く使うと、木工バイスの代わりにもなります。
  
 「罫引き」
 罫引きは、ホゾやホゾ穴の墨付けには欠かせない道具ですが、1丁ではその都度寸法を変更しなければならず、正確さを考えるなら数丁の罫引きを用意しておけば便利です。
 くさび固定式の罫引きであれば自作も可能なので、自分で一度作ってみてください。また、電動角ノミを使う方などは、ホゾの寸法を固定(どの作品も同じ寸法)できるので、二筋罫引きを作り、使っておられるようです。

 自作の罫引きの簡単な図を掲載しておきます。
 



「鉋」

 鉋も少しずつ増えてくる道具で、荒仕込、中仕込、仕上、長台、台直し、南京、脇、豆、舟底、面取りなどなどで、道具フリークでなくても増えてくるので程々に。

■道具の使い方
●鋸の挽き方 
墨入れ(線を引く)の基本
木材に、切りたい線を正確に引く。正確な線を引くための条件は、次のような物かと思います。 

1 墨を入れる材料が、正しい平面で仕上がっていること。
2 4面が正確な直角を維持していること。
3 定規が正しいこと。

線は、罫引か白罫引で引くようにしましょう。大ざっぱな線で良い場合(木取りなど)は、鉛筆でも十分です。罫引では、線が線が見えないと言う方は、罫引で引いた線の上に、鉛筆で軽く線を入れる。




角材に墨を入れる


1 基準面を2面決める(一つを基準面A、もう一つをBと仮定)
2 基準面Aに線を引く(この時の基準となる面はB面です)
3 A面とA面の線を基準にして、左右のB面とC面に線を引く

しややこしい書き方をしましたが、右の図で御理解下さい。















を挽く(引く)

鋸は引くものと思っていましたが、外国の鋸は押すように出来ているし、金鋸も押すように出来ています。(外国のプレーナーも押すようです。)

1 当然、鋸の刃は線の外側に当てます。この時細い目の鋸だと、線の際に当てて引けば良いのですが、粗い目の鋸は少し離して引くのは当たり前のこと。

2 正確な寸法は、鋸引きの後で、鉋で出すことにしています。

3 真っ直ぐに引くコツは、鋸を材料に直角に当て、余り力を入れずに引くことです。
  良く切れる刃は、引く力だけで切れます。

4 角材を正確に挽くには、基準面の線に沿って挽きながら、左右の面の線にも気を配りながら、ゆっくりと挽いていきます。

5 ある程度切れて来たら、スピードを上げていきます。

6 切断の瞬間に、切れ端の重みで、内側に亀裂や食い込みが出来るので、ある所まで切ったら、外側の切れ端を左手で持ち、最後の切り離しは慎重に行います。

7 「始めちょろちょろ、中パッパ、最後は左手、慎重に!」

 
鋸の種類

◆縦挽き鋸
 縦挽き鋸は、木材の木理に沿って挽き割るときに使います。要するに、元々の原木を想像してもらい、上から下へ縦に切る場合に使うと思って下さい。

 縦挽き鋸を横挽き鋸の代わりに使うと(木理に対し直角に挽く)刃が引っかかり、見るも無惨な切り口になります。

◆横挽き鋸
 横挽き鋸は、逆に木材の木理に対し直角に引く場合に使います。要するに、木を切り倒す時に切る方向です。

 横挽き鋸を縦挽き鋸の代わりに使うと、鋸目に切り屑がすぐに詰まってしまい、全く切れなくなります。

◆両刃鋸
 縦挽きと横挽きを左右に持つ鋸で、替え刃式鋸が普及するまでは、鋸と言えばこのタイプが主流でした。今でも、ほぞ切りをする場合に裏と表で縦横が使えるので、使用されている方も少なくありません。ただ、目立てを自分で出来ないと、目立ての費用が掛かるので替え刃式に取って変わられてきました。

◆胴付き鋸
 極めて刃が薄く、鋸目も細かくて、切り口は刃物で切ったように仕上がります。もっぱら、細かい細工や胴付き部を切るのに使われるのでこの名前が付いた。また、刃が薄いので、背金が付いている。(刃は横挽き)

 この鋸で挽く場合は、線に直接沿って挽いても問題ない。また、替え刃式鋸も沢山の種類が販売されています。

◆畔挽き鋸
 特殊な用途に使う鋸で、刃先が尖っていて、刃は弧状で短くなっています。普通の鋸は、木材の一端から挽いていきますが、この鋸は、木材の平面から切ることが出来ます。溝を切ったり、板を切り抜く場合などに便利です。(縦挽きと横挽きがある)

◆キツツキパネルソー(ゼットソーの製品名)
 薄いベニヤ板などを、刃先で切り始め平面から切り抜くことが出来、上記のような使い方をします。私は以前に2cmの桜の板を切り抜いたことがあり、慎重にやれば、かなりの厚みも問題なく切り抜けます。(替え刃式)

以上、主な種類の鋸を紹介しておきます。
 
●定 規 
 たかが定規、されど定規! 定規は道具の調整、材料の墨付け、寸法の測定、そして痒いときの孫の手の代わりと、木工にとっては一番大事な道具です。
その種類、用途、使用法はアマチュアでは理解できない所もありますが、それなりに説明します。

 注:曲尺(指金)の勾配などについては知識がないので書けませんm(_ _)m
 
定規の種類と用途

◆曲尺(きょくじゃく)
 指金(さしがね)・曲尺(まがりがね)・金尺(かねじゃく)..などとも呼びます。大工さんが持っている、「L字型」の規矩(さし)です。 昔は尺刻みでしたが、今はcm刻みもあります。

 用途は、長さや角度の測定、曲線や直線を引いたりと、大変便利な物です。しかし、「指金術」と言われ、大型建築物から小物の加工までこれ一つで作る技術は素晴らしい物ですが、理解も収得も簡単にはいかないようです。 我々アマチュアは、長さの測定や墨付け、直線や曲線を引くときに使うくらいになるでしょう。

◆尺貫法四方山話(子供の頃のうる覚えの記憶から)

 私の父は看板屋でした。根っからの職人気質の人で(良い悪いは別にして)曲がったことが大嫌い、私は叱られると、よく竹の規矩で叩かれたのを憶えています。
 その父が、ある年から(ハッキリとは憶えていません)愛用の竹規矩を使えなくなると、こぼしているのを聞いた記憶がありました。俗に言う尺貫法からメートル法へ切り替えです。
 当時の職人さんは当然尺貫法で育ってきた方たちで、使っている定規、計りなど全て尺貫法の物ばかりでした。拘束力がどの程度であったかは知りませんが、その年を境に、尺貫表示の物を売ってはいけない事になったようです。
 父も仕事の関係上、竹規規を頻繁に換えていました。(ペンキで汚れるため)さぞ困っただろうと子供心に胸を痛めましたが、数ヶ月後に父が買い換えて持ってきた竹規矩は、尺貫表示の物でした。父に聞いてみましたが、ニヤリと笑うだけで何も言いませんでしたが。

 今でこそ、「匁」は、真珠の世界共通の単位であり、尺貫表示の定規も堂々と売られていますが、当時はかなりうるさかったようです。

◆直角定規(スコヤー)
 形は曲尺に似ていますが、長手と妻手から構成され、木製や金属製の物があります。
正確な直角の、内角と外角を利用して、加工した材料や箱物などの製品の入隅(内側)や出隅(外側)の確認や平面の凹凸のチェックに使います。
 

■木材の選択と入手
 特に針葉樹について(広葉樹はあまり知らない)
●木材の種類の選択
 樹種については、人により好みもあります。また、地域特性にも大きく影響を受けると思います。私が好きな富山の「KAKI工房」は主に「紅松」を使われているようですが、私の住む和歌山県では入手は困難であり、広葉樹についても同様です。そんな訳で、私は最も簡単に手に入る「桧」「杉」「米松」なんかを使っています。その他、梱包材に使われている「松」らしい木(臭いが松に似ている)や貰ってきた山桜もあります。(現在は原木のまま)それから、家を壊したときに出る廃材なんかも良い材があります。DIYショップに行けば板材から角材まで揃いますが、値段が割高になるので私は使いません。自分で一番簡単に安定して手に入る木を使うのが長続きするのかな〜?
●木材の入手
 購入としなかったのは、前にも書いたとおり色々な方法がありますので、あえて入手とします。

 「DIYショップで購入」 ☆
値段は割高ですが、木材の乾燥状態が良い。ブームもあって、樹種が多くて全般的に質も良い(一部この言葉が当てはまらない店もある)また、鉋掛けまで済んでいる材もあり、一言で言えばお手軽。

 「木材屋で購入」 ☆☆☆(条件次第)
値段、品質、乾燥状態、種類など条件としては最良の方法です。ただし、我々アマチュアが一度に買う量は知れているため、ほとんどの店でめんどくさがられ、ひどい場合は相手にしてくれない。私の偏見もありますから、親切な店を見付けて親しくなれればもうけ物。

 「製材所で購入」 ☆☆☆(源さんはこの方法です)
もし近くに建築材を挽いている製材所があるのなら、一度のぞいてみる事をお奨めします。製材所では、規格の材木を挽いたとき出る、端材をたくさんストックしています。(当然、樹種は建築用の外材、桧、杉、松などに限定はされますが)材の長さは900mmから上は3000mmぐらいまで(寸法の長い材は心が入っている場合が多い)事情をちゃんと話せば、相手も売るために端材をストックしていますから、安く手に入ります。一つ難点は、鋸挽きした状態ですから、表面を見て材質を見極めるのが難しい。(鉋掛けをしたら、順目、逆目、順目の繰り返しだったなんて事もしょっちゅうありました。)特に長くて幅広の材は注意が必要。(当たり外れがあっても、使い道あるし、なんと言っても安いので三つ星です。)

  「廃材、梱包材をもらう」 ☆☆☆☆☆(価値観にもよる)
なんと言っても一番のお奨め。価値観の違いで、嫌な方には奨めませんが、ある種の骨董品を捜すような物で、とんでもない物に当たるときがあります。(特に旧家の解体した廃材には、桜、桧などの良い材がある。最近、欅などは業者が来て買っていく事もあるので難しくなった。)こまめに町をうろついてみましょう。(98.4.1)
 

●木材の選び方(選べる場合)
 「反りや捻れ」
捻れはともかく、反りはある程度はしかたないと思っています。特に乾燥状態の良い物は、多少は反っている物で、加工の段階でとれば良いわけです。また、極端な反りや捻れのある物でも、小さな部材に使ったり、椅子の背板に使うには反っている方が便利な場合もあるので、安ければ買って置くのもいいなあ〜(と言っていつの間にか、捻れたり、反った木が溜まって困ってる。)「木材は本来、反ったり捻れたり、割れたりする物だ〜。」

 「節」
好みにもよるし、作る物にもよりますが、節はアクセントにもなるし、桧の節は特に好きです。死節(本体と一体でない節)は、始めから抜いて、充填材でも詰めれば大丈夫。ただし、最大の問題は、その周りにできる複雑な逆目と、加工(鉋掛け)の難しさにあります。しかし、これもサンドペーパーで処理したり、水で濡らして鉋掛けをするなど方法はたくさんあります。

 「複雑な逆目」
心材は綺麗で耐久性に富み、材料としては優れる・・と本に書いていますが、心のある板材は割れやすいし、複雑な逆目を持っている事があります。また、材の木端にも複雑な逆目を持っている場合があります。板材で輪模様の木理の出ている物はどの方向から鉋を掛けても、逆目が立ちます。逆目をとる方法は別に書きますが、特に鋸挽きしただけの木材は、見たり触ったりしただけでは、アマチュアには判らないと思います。
節と複雑な逆目を持った、板材の画像を付けて置きます。参考にして下さい。
 

結論を言うと、簡単に本に書いてあるようにはいかないし、何回も経験して行くしかないと思います。最初はDIYショップか日曜大工センターで、綺麗に加工された材を買うのが無難かな〜(私はいまだに、外れをよく買ってきますが、まあ、それはそれでいい味があります。)

■デザインと図面  
●デザイン
デザインと大袈裟に書きましたが、何か作ろうとする時、スケッチぐらいはしたいものです。それと、最初はいろんな本やチラシ(家具屋さんの)、現物などをたくさん見て、真似から始めましょう。(源さんは今でも真似ばかり?)
それから、これは私の独断と偏見ですが、一度「KAKI工房」の柿谷氏の家具を見て下さい。源さんは「KAKI」の家具を見て、木工にのめり込みました。しかし、その割にはとても「KAKI」の家具とは似ても似つかぬ物を作っていますが。(初心忘れる事なかれ。反省!)
 
●図面
図面は、複雑な加工を必要とする場合、絶対に必要になってきますから、最初から書く習慣を着けました。今はCADを使って、簡単に、しかも早く図面が書けるようになりましたが、パソコンを持っていなかった頃は、方眼紙に鉛筆で図面を引いていました。

 「全体図」
1 作品の全体を、正面、側面、上部、必要なら下部と一枚の方眼紙に書く。これで、スケッチした絵を具体的に見ることが出来る。
2 コピーが出来る環境にあるのなら、一旦ここでコピーしておきましょう。
3 原図に、寸法線とほぞ穴や見えない部分を破線で、それぞれ記入する。
 「部材図」
全体図から、それぞれの部材を図面に上手く配置しながら、書いていく。ほぞの胴つき部は1cm程度長めに書く。これに、寸法線を書いて出来上がり。
 「JW−CAD」
前項に書いた、作業をCADで行うと、実に簡単に、しかも早く正確に行うことができます。特に、全体図から部材を図面に出していく作業は、簡単にできてしまいます。

●それぞれの、細かい事は、第2章「実践編」で、実際に作りながら書きたいと思います。

 
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