■木工の安全と安全具
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木工は危険が一杯ですかと聞かれたら、「他の趣味からみれば遙かに安全です。」と答えます。しかし、道具を正しく使い、管理して言える事です。
ここでは、私の体験と実際に実行していることを中心に書きます。
しかし、怖がる余り木工をやめたりしないで下さい。(特に女性の方)正しく使えば大丈夫です。軽率、軽薄な私でも一度も大きな怪我はしていません。
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●ノミ、小刀、鉋身などの刃物
まず最初に、誰もが口にするですが、「切れない刃物が一番危ない」切れないから、余分な力が入る。切れないから気の弛みが起こる。(自分で研いで、刃先が鋭くなっている事を知っていれば気は抜かない。)
しかし、何と言っても「鋭利な刃物は良く切れます。」身を護るためには、室内でも「靴」「靴下」を履く事。(私の参考画像の中には素足でスリッパと言うのが載ってますが、悪い例です。)
服装は夏でも「ズボン」、上着は「長袖シャツ」に「厚手の前掛け」とここまで来れば完璧です。
手ですが、「綿の軍手」は塗装以外はかえって危険です。素手が原則としておきましょう。(別の項で説明します。)
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●電動工具の注意点
「電動工具と感電」感電と言っても、電源コードを間違って切断しても、恐らく瞬間的に「ブレーカー」が働いて感電する事はないと思います。考えられるのが、電源コードの老朽化あるいは破損により工具本体に電気が流れ感電する。
時々は、電動工具の点検をしましょう。これでほとんど防げます。
「巻き込み」
先に書いた「綿の軍手」を使って電気ドリルを使用中に、刃先が手袋を巻き込んで指を骨折した例を知っています。どうしても手袋をと言う方は(特に女性に多いようですが)「治具と便利小物、道具」で紹介する「薄手の皮手袋」を使ってみてはと思います。
「電動ノコ、電動鉋盤などによる怪我」
これが以外と多く、かなりの怪我になる事が多い。テーブルソー、鉋盤などは、安全装置が付いていたり、治具でも紹介する「押し棒」を使うなどの 方法である程度防げますが、一番は「適度の緊張感と集中力」を持つ事。そして、その工具を十分に理解して使うことが大事です。
「ほこりから目、肺を護る」
特に電動鉋、電動ノコ、ルーター、サンダーを使われる方は、安くても「防塵マスク」と「ゴール」は着用したいものです。
また、体験した事はありませんが、ルーターのビットが古かったため、使用中に分解(正確には爆裂)した例もあるそうで、ゴーグルの着用とビットの点検を忘れずしましょう。また、厚手の前掛けを着けるのも良いでしょう。
写真の防塵マスクは、少し値が張りますが、労働省認定品です。 |
「電動ノコとキックバック」キックバックは2種類あります。
「 手持ちの電動ノコ本体のキックバック」これはガイドゲージを使わないで、厚手の板などを挽いていて起こります。実践編でも紹介したように、ガイドの板を固定して使うか、付属のガイドを使いましょう。
また、手ノコでも起きますが、挽いていく内に、材が内側に反ってきて、刃の動きを止めてしまう事があります。どちらにせよ、両手でしっかりノコを保持して使えば防げることでしょう。
「テーブルソーでの端材のキックバック」テーブルソーですから、当然ガイドに沿って切っていきますが、切り離される部分が切断直後に、刃の回転により後方へ飛ぶことがあります。(私も体験済みで、ベニヤの壁に穴が空きました。)これも、治具で紹介する「押し棒」を使う事で防げます。
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●木工と火災
「オイルフィニッシュと自然発火」
オイルフィニッシュが盛んな近頃ですが、ある種の仕上げオイルの中には、布などに付着した状態で、ある条件が揃うと自然発火する物もあるようです。使用の際は、説明書の注意を良く読むことと、作業場の整理整頓、布や鉋屑の確実な処分をしましょう。
「作業場は火気厳禁」
作業場は燃えやすい物で一杯です。「鉋屑」「塗料」「溶剤」...くわえ煙草なんか以ての外。
「電動工具と火災」
先に紹介しましたが、電動工具の内部に詰まった木の粉で火災になる事もあります。月に一度くらいは掃除機で除去しましょう。
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★正しく使い方を理解し、十分な注意力を発揮し、しっかりと道具を管理して使えば「道具」は人の大きな味方になってくれます。この事を忘れなければ、このページは必要無くなるでしょう。
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