社会科学習指導案

 


指導者 坂本八十八

1 学年 第5学年(男子3名,女子4名,計7名)

2 単元 古くからつづく手づくりの工業

3 単元目標

わたしたちのくらしのなかで使われている伝統工芸品や,手づくりの製品を調べ,それがわたしたちのくらしと深いつながりをもち,生活を支えていることに気づく。

4 指導にあたって

(児童観)

これまで少人数学級で過ごしてきた子ども達は,テレビ会議をはじめて行ったとき,緊張のあまりほとんど話せなかったりうまく表現できずに苦労していた。また,日常の学校生活を紹介する電子掲示板へ書き込みをするときも,1人では不安らしく必ず数人で相談しながら文章を考えていたし,何を書いたらいいのか分からず,教師に頼ってくることが多かった。失敗することを心配する慎重な子ども達である。

今年度,「日本列島縦断何でも交流プロジェクト」と題して,秋田県・静岡県・和歌山県(美里町)・島根県・宮崎県の小学校と交流学習をすすめている。これまで「地域の特産品」調べと「米作り」について電子掲示板やメーリングリスト,テレビ会議システムを使って,交流学習を行ったきた。「米作り」交流学習では,シカやイノシシの侵入を防ぐために電線で田を囲っていること,農薬散布にリモコンヘリコプターを使っていることなど,富貴地区にない情報を興味深く聞くことができた。共通点として後継者不足があることもよく分かった。これらの交流学習をとおして,コミュニケーションする楽しさ,地域を見つめ考えたことなどを交流校へ伝えることの大切さを少しずつではあるがつかみつつある。同時に,交流校の友達によく分かるように表現する難しさも意識できるようになってきた。

(教材観)

富貴地区には,「ひのきひも」や「うす板」「しゃもじ」など木材を使った手づくり工業製品がある。そこで今回,用途の範囲が広い「うす板」を取り上げることにした。もともと「竹の皮」の代用品として考案されたものである。富貴地区では,戦後,近くの山林にあった赤松を利用し,生産が始まった。納豆などを包んだり寿司のねた敷きにしたり,主に食品関係に使われている。ビニル製品に押されて生産量が減少時期もあったが,「うす板」には殺菌力があり環境にやさしいことから現在では安定した需要がある。今後,環境問題をテーマにした総合的な学習への発展も検討していきたい。

全国各地に手づくり工業があり,それらは今も私たちのくらしに役立っていること,大切に育てられていること理解するために,交流校から「神楽の面作り」「漆兄弟」「竹細工」「銀線細工」「桜樺細工」「大館曲げわっぱ」「川連漆器」などを取り上げてもらう。他県(秋田県・宮崎県)との比較をとおして,手づくり工業で働く人の苦労や工夫などについて理解を深めたい。

5 指導計画 全12時間

第1次 身の回りの伝統工芸品や手づくりの製品 1

第2次 筆づくりの町,広島県熊野町 3

      第1時 筆の町,熊野町について

    第2時 筆の原料・材料,筆づくりの作業工程

    第3時 筆づくりをする人の苦労や喜び

第3次 くらしに生きる伝統工業 1

第4次 富貴地区・うす板づくり 7

    第1時 うす板づくりについての学習課題

    第2時 うす板づくりの見学

    第3時 うす板の原料や作業工程,労働の苦労や喜びなどについて

    第4時 学習課題についてのまとめ

    第5・6時 地域の手づくりの工業についてテレビ会議を使った他県との交流

          本時(2/2)

    第7時 まとめ

       

6 評価の規準

・「うす板」の作業工程や従事している人の工夫や苦労について,自分なりにまとめることができたか。

・手づくり工業製品は,原料や土地の条件,技術などを生かして生産されていることを,他校との交流学習をとおしてつかむことができたか。

 

7 本時の目標

他県(秋田県・宮崎県)との比較をとおして,手づくり工業で働く人の苦労や工夫などについて理解を深める。

8 本時の展開

学習活動

支援

評価

1 各地の手づくり産業について交流

  校で質疑応答をする。

 

 

 

 

 

 

2 各地の手づくり工業の歴史や働く

  人の苦労や工夫など発表する。ま

  た,交流校からの発表を聞く。

<うす板について>

○戦後から「うす板」づくりが始まった。現在2代目が仕事をしている。

○近くの山林に赤松がたくさんあったので,「竹の皮」の代用品として考案された。

○ビニル製品などに対して「うす板」は環境にやさしいので改めて見直されている。

○板を薄く削った後,自然乾燥させるのに苦労する。夏はカビが生えないように気をつける。機械化できない。

○後継者がいない。

 

3 発表について話し合う。

○手づくり製品がくらしに役だっているようす

○これからの手づくり工業について

 

 

 

4 学習のまとめをする。

前時,各地の手づくり工業について

その製品の概要・製造工程や材料な

どについて情報交換を行った後,出された質問について分かりやすく説明するために写真や実物などを用意する。

 

 

富貴地区のうす板との共通点や相違点など考えながら各校の発表を聞くようにする。

各地の手づくり工業ができた理由から,それぞれの地域の特徴を考える。また,働く人の苦労や喜びなどから共通点を見いだすようにする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・手づくり製品のよさにの話し合いは、事例をあげて具体的にイメージを深める。

・後継者不足などの問題や盛んするための努力などについて子ども達なりの考えを交流する。

 

 

 

テレビ会議での交流学習を通して分かったこと、もっと詳しく知りたいことをまとめる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

地域の手づくり工業を発展させるために自分達自身の発想でアイデアが出せたか

 

 

 

 

 

日本各地にある手づくり工業について関心をもつことができたか。