日本列島縦断何でも交流プロジェクト2000

    「あっとすくーる 総合的な学習&情報教育」(株式会社オデッセウス) ’01/08掲載

     「全国へき地教育新聞」(’01/07/5掲載)


1999年度より泉小学校(秋田県)・伎倍小学校(静岡県)・下神野小学校(和歌山県)・加茂小学校(島根県)・村所小学校(宮崎県)と,2001年度より大野小学校(京都府)を加え,7校間で電子掲示板やメーリングリスト,TV会議システムを使った交流学習を行っています。

はじめに
2000年度は,富貴地域にある手作り工業である「ヒノキひも」を取り上げ,地域で働く人々の苦労や工夫に理解を深めながら環境問題をテーマに総合的な学習へ広げていきました。学期に1回ずつ多地点接続のTV会議を4校間で行い,それぞれの地域の様子や総合的な学習の取り組みを交流しました。また,この多地点接続TV会議とは別に,京都への修学旅行を利用した大野小学校(京都府)とオフライン交流会も行いました。

交流学習の動機づけ
1999年,交流学習を始めようとした頃,地域にある自然などを見つけよう,という課題でウォークラリーをしました。その後,「交流校へ発見したことを知らせよう。」と提案したところ「知らせることはありません。」という予想外の反応が返ってきました。よくよくその理由を聞くと,「富貴でタイコウチがいたりワラビが生えていたり,草笛を吹いたりすることは,当たり前のことです。自分たちにとっては珍しいことではありません。」という意味の意見でした。 秋田県からの電子メールを見て,「5月に運動会?」「僕たちは秋やのに,どうして?」と驚いたり,修学旅行先が,和歌山では京都方面なのに,秋田では仙台・松島補方面であることなどが分かったり,地域が変われば学校行事が違うことを初めて知った経験がありました。そこで,「もしかすると,タイコウチなんて見たことがなくびっくりするかもしれないよ。」と再提案をしたところ,交流のめあてが子どもたちなりに理できたようです。 地域を客観的に見つめ他へ知らせたくなる意欲を,子どもたちからどう引き出すかが大切だと思いました。

4地点接続TV会議による第1回交流学習計画(メーリングリストより引用)
「日本列島縦断何でも交流2000」について提案させていただきます。交流校それぞれが「総合的な学習」へ取り組みを始めておられると思います。できれば同じテーマ・課題を設定して共同学習する場面も設定したいのですが,今年は,それぞれの交流校の取り組みを発表し合う場として位置づけてはどうでしょうか?

  1. 各交流校で調べ学習をするわけですからその成果を「日本列島縦断何でも交流2000」で発表することによって意欲付けができると思います。交流校の友達に「分かりやすく」「正確に」伝えるため必然性や喜びなどが生まれることを期待します。
  2. 発表内容やテーマはそれぞれ違ってもいいと思います。同じテーマで比較検討することによって深く追究することも大切ですが,今回は「学習の広がり」を目指します。総合的な学習とてのテーマの見つけ方・調べ方・発表の仕方などをお互いに工夫したことなども交流してはどうでしょうか? 交流の発展として同じテーマを設定したり次年度のテーマ設定の参考にしたりできると思います。
  3. 交流のテンポとして学期単位を予定しています。

貴小学校では地域の伝統工業として「桧ひも」(桧の皮で作った紐)について調べ学習を行います。そこで,1学期は,「桧」について調べるグループと,「紐」について調べるグループを作りました。各グループはインターネットや事典などで調べ始めています。今のところ「紐」の起源が,原始時代身に纏った布をくくるためのものであること,ものを数えるためのということを調べました。「桧」では「安らぎ」製品として「桧のチップで作った枕」などを見つけました。


発表資料のまとめ方などを交流校から学んだ第1回4地点接続TV会議(6月23日実施)
子どもたちは,発表と感想・意見などの交流を通してコニュニケーションを楽しんでいるように思えました。村所小学校から笑顔で感想を言ってくれたり,加茂小学校から富貴小が出題したクイズに対する楽しい雰囲気を伝えてくれたり,伎倍小学校からのたくさんの感想で励まされたりしました。以下は児童の感想文(電子掲示板より引用)です。

加茂小学校さんへ
発表を聞いていて、豆腐作りを私も1回、やってみたいです!!楽しそうですね。話を聞いて調べることも
大切ですが、実際に豆腐作りを体験することも大切ですよね。作ってみると、働いている人の苦労もよく分
かると思います。
富貴小学校では、檜の名前の由来や檜が薬としての効用など、それぞれ違った意見があったのでイン
ターネット以外に辞典でも調べました。そして、「こねっと」というホームページにも質問を出してみました。

こんにちは、この間のテレビ会議、ありがとうございました。テレビ会議で、すごくはっきり言っていたの
でわかりやすかったです。神楽体操は、村所小学校独特ですごくよかったです。富貴小学校では、発表の
ときに資料を、自分の言葉に直すのはとくにむつかしかったです。また、ヒノキのことは何も知らなかったの
でどんなクイズにしたらいいのかずいぶん考えました。村所小学校のみなさんは、私たちの質問にていに
こたえてくれてありがとうございました。
伎倍小学校さんの発表は,とても詳しくまとめていたので,わかりやすかったです。あと,万葉の森に私
も行ってみたいです。土器も作ってみたいです。見学に行って発表していたのでよかったです。

教師用メーリングリストより引用
小川@伎倍小です。 本日はテレビ会議ありがとうございました。 それぞれの学校・地域の特色がよく出
ていたと思います。 子どもたちにとっても、いい刺激になったようでした。 パソコンでまとめられた資料には
子どもたちも感心していました。 今後まとめていく時の参考になりました。 伎倍小でもこれから少しずつま
とめていきますが、 きっとパソコンでまとめる子達が増えることでしょう。 これからが楽しみです。 2学期の
テレビ会議もよろしくお願いします。

若槻@加茂小です。みなさん今日のテレビ会議ありがとうございました。 小川先生早速のメールありがと
うございました。
>子どもたちにとっても、いい刺激になったようでした。 パソコンでまとめられた資料には子ど
>もたちも感心していました。 今後まとめていく時の参考になりました。
私もそう思いました。 お互いの活動の発表によって、意欲が高まったり、交流が生まれたり ・・・いろいろな
効果が期待できますね。共通テーマだともっと深まるような 気もしました。加茂小の活動は、来週スタートで
すが、活動の様子をまたお知らせしていきたい と思います。 これからもよろしくお願いします。



4地点接続TV会議による第2回交流学習計画(メーリングリストより引用)

各交流校・発表の概要
村所小学校の発表は「カリコボウズ」といってうちの村に伝わる「山の神」「川の神」についての 発表です。(カリコボウズは西米良のトトロのような存在です) 今まで,「カリコボウズって本当にいるのか」ということで学習してきて地域の方 に話を聞いて 「カリコボウズは自然を大切にし,自然とともに暮らしていたころの人々が作り出したもの」 「だから,自然を大切にするものには見えるのじゃないか」という結論が出ています。  しかし,今このカリコボウズの姿も影が薄れ見えるという人々が減ってきたということなので,昔と今の川や山の様子について調べてみようということになりました。

  1. カリコボウズとは,春分の日から秋分の日まで水神様,秋分の日から次の年の春分の日まで山神様です。
  2. 西米良にカリコボウズが生まれたわけ.... 山や川にお供え物などをして仕事をしたり生活をしたりしていました。自然に感謝する心,自然と共に生えるための生活の知恵からカリコボウズが生まれてきました。
  3. 見える人と,見えない人...カリコボウズが見える人は,自然に対する感謝の気持ちをもっている人です。人々の生活様式や自然の様子も昔とずいぶん変わって,自然への感謝が少なくなってきました。カリコボウズを見える人が少なくなってきました。
  4. カリコボウズが見える人になるために...カリコボウズが見えていたころの人たちの生活や気持ちを感じていこうと思いました。

村所

加茂小学校は、6年生が総合で取り組んでいる「加茂の未来はこうなるかもプラン」を発表しました。
自分たちの町「加茂」について調べ、いろいろ体験する中でそれぞれの課題を見つけました。いくつかのグループでまとめました。

  1. 岩倉遺跡や神原神社古墳を見学し,銅鐸や銅鏡などを展示する施設のプランを考えました。
  2. ターゲットバードゴルフ場へ行って実際にプレーしました。大人も子どもも楽しめる工夫を考えました。
  3. 老人ホームを訪問しました。お年寄りにインタビューしたり車椅子の体験をしたりしました。また,私たちのダンスも披露しました。お年寄りや障害をもった方との触れ合いをふやし,福祉を考えた町づくりのプランを考えました。
  4. 赤川に行って,ゴミ拾いや水質検査などをしました。魚がたくさん住める川にするプランを考えました。

加茂

伎倍小学校は、万葉時代の食事などを発表しました。

  1. 奈良時代の貴族の食事は,栄養がたくさんはいったもので,米(こわいい),肉,魚介類などです。デザートはなんと8種類もありました。奈良時代の蘇(そ)は、牛乳を厚手の鍋に入れ、かき混ぜながら煮詰めるものです。わたしたちもつくりました。甘さをおさえたミルキーのようでした。おいしかったです。
  2. 奈良時代の下級役人の食事...貴族の食事よりは、量が少なく、たいへん粗末でした。農民はさらに粗末でした。
  3. 万葉食...今から1200〜1300年前万葉集がよまれた時代に食べられた食事です。ぼくたちが作った食事は,赤米のごはん・きびのごはん・お浸し・日干し鮎の醤煮・蘇(そ)・しいの実などでした。
  4. 浜北市の歴史...縄文時代の住まいや道具などを調べました。浜北に人が住んでいた(根堅遺跡)頃から現代までの歴史を年表にまとめました。また,内野台赤門上古墳から発掘された三角縁神獣鏡,推定樹齢600年の「浜北の大カヤノキ」や遠州念仏などをまとめました。

伎倍

富貴小学校では、地域に残る手作り工業である「ヒノキひも」を取り上げました。1学期の4地点接続TV会議で他校から実体験の大切さを学んだので、今回はヒノキを鉋で削る体験をしました。職人さんが削ると簡単そうに見えるのですが、実際に削ってみると大変むずかしいものでした。このヒノキを削っている様子をデジカメの簡易動画(mpeg1データ形式)で撮りました。動画で撮ることで鉋の動きとその削られる音までも記録できました。そして、動画データを富貴小のホームページで後悔しました。その後、この動画データを見た先生から「こんふうに削ったものが、クルクルと巻き込まないのは凄いなあ」という感想をいただきました。大工さんを父にもつ先生ですから鉋で削る様子をよく知っていました。交流校から富貴小では気が付かなかった点を教えていただきました。再度、鉋について調べ直しました。その結果、大工さんが使う鉋と違って、ヒノキひも作りに使う鉋は刃が1枚であること、刃の傾き(角度)が小さいことが分かりました。「鉋のヒミツ」という題名でホームページにデータを追加しました。

  1. ヒノキひも...ヒノキひもとは,ヒノキを紙のようにうすく削って,ひもにしたものです。高級なお肉やおまんじゅうを薄板で包むときヒノキひもが使われます。
  2. ヒノキひも削り体験...わたし達もヒノキを削ってみました。思ったより力が必要なこと,削ったものがひもように長くなりにくいことなどが分かりました。 おじさんが削った後のヒノキに触ると,つるつるして気持ちよかったです。
  3. 鉋の秘密...大工さんが使う鉋には,刃が2枚あります。これは,節などを削るときに刃を押さえるためにもう1枚小さい刃があります。しかし,ヒノキひもに使う材料には,節のないところを使うので,刃は1枚だけいいのです。そして,刃が1枚だと軽くて仕事がしやすいです。 大工さんが使う鉋との違いが,もう1つあります。刃の傾きが違うのです。ヒノキひも作りに使う鉋の方が,傾きがゆるいのです。大工さんの鉋が8分でヒノキひも作りの鉋は,6分だそうです。刃の傾きがゆるいと,削ったものがまっすぐ出てきます。大工さんの鉋では,削るとくるくる巻きながら出てきます。 ヒノキを機械で削っているところもありますが,削り具合の調整がたいへん難しいそうです。また,機械で削ると,細かい調整ができないので,手で削ったものより弱いそうです。やはり,手先の細かい感覚が必要なようです。

富貴

動画データなどを使った発表や共通テーマで討論が盛り上がった第2回4地点接続TV会議(11月16日実施)
交流学習についての打ち合わせは,メーリングリストを利用しています。4地点接続TV会議終了後,交流校担当者間での意見交流です。

小川・白井@伎倍小です。 今日はありがとうございました。 どの学校もすばらしくまとめられていてビッ
クリしました。 質問などの交流もたいへん盛り上がりましたね。 これからの励みになりそうです。 いろい
ろ質問していただいたのに、うまく答えられなくてすみませんでした。 少し補足をさせていただきます。
 まず三角縁神獣鏡ですが・・・ 4世紀後半のもののようです。浜北市内の古墳から出てきました。もう
少し詳しく調べて、またお知らせしたいと 思います。 次に「やぶからし」ですが、青菜の一種です。 あく
が強く、しっかりゆでないと食べられません。 それから、万葉食の中で作るのが一番たいへんだったの
は、 『蘇(そ)』です。牛乳をなべにいれてかき混ぜながら1/10まで煮詰めるのですが、ずっとかき混
ぜていないと、おなべにくっついて しまうので、そのかき混ぜるのが大変なのです。時間にして20分 く
らいでしょうか。材料は牛乳だけなのですが、味のほうはなかなかです。

若槻@加茂小です。昨日のTV会議ありがとうございました。
>>今日はありがとうございました。
>>どの学校もすばらしくまとめられていてビッリしました。 質問などの交流もたいへん盛り上が
>>りましたね。これからの励みになりそうです。
> 同感です。1学期とはまったく違った雰囲気でした。まず調べ学習のまとめ方がすごくよかった
>>です。
私もそう思いました。それぞれ一生懸命説明してもらい、質問ができたと思います。
>10分程度の発表時間が残念でした。4校ともな>るとワイワイ賑やかなで楽しいですので,時
>間設定に課題を残しました。次回 3学期の宿題にしたいと思います。それにしても伎倍小・加
>茂小・村所小さん,それぞれに特徴のある取り組みをされておられるのを感心して見ていました。
説明だけでなく、「質問への受け答えもしっかりしているね。」と6年生の子どもたちが話し合ってい
ました。調べ学習の工夫や苦労などについてまた話し合いができるといいですね。
>>まず三角縁神獣鏡ですが・・・
>>4世紀後半のもののようです。浜北市内の古墳から出てきました。もう少し詳しく調べて、ま
>>たお知らせしたいと思います。またお知らせしたいと思います。
ありがとうございます。加茂の三角縁神獣鏡は、「景初三年」の銘があって、いわゆる卑弥呼が魏
からもらった100枚の鏡の一つと言われています。日本で確か3例しかないとか・・・。三角縁神獣
鏡はいくつも例がありますが・・・。 伎倍小さんから事前に送ってもらった資料を見ているときに、三
角縁神獣鏡を見て,みんなが驚いていました。

こんにちは,村所小の多田です。どの学校も,さすがすばらしい発表でしたね。 うちの子達にもとっ
てもいい刺激になっていたようです。 うちの子達は,5年生だけとなっていますので, テレビ会議の
後, 「先生,鏡って何ですか?」 という質問が多く,説明をしたところでした。 みんな 「ほ〜」 といっ
て,他の学校のすばらしさを改めて実感しているようでした。
 今回,本校に 「自然を大切にするってどんなことをしているのですか?」 という質問をいただきま
した。 本当にありがたい質問でした。 子供達とも「こんな質問が出たらどうしよう」と話していたとこ
ろです。 この質問のおかげで,こらからの課題が子供達にも発見できたと思います。 3学期は「西
米良の自然を守るためにみんなでにできることは何か」 という課題のもと学習が進められそうです。
本当にテレビ会議ありがとうございました。 またよろしくお願いいたします。

 坂本@富貴小です。TV会議終了後「みんな,すごかったね。」「落ち着いて上手に発表できてい
たね。」「質問 に対してすごくうまく答えていたね。」などいろいろ刺激を受けていました。司会をし
ていて時間が経つのを忘れてしまっていました。時間超過してすみませんでした。 約80分のTV
会議をあれだけ集中してやれたのだなあと改めてびっくりしました。 富貴小の子どもたちとは「交
流校の友達のいいところを学ぼう」と話し合っていまし た。実りの多いTV会議でした。これからもず
っと続けていきたいものです。それにしても,三角縁神獣鏡で伎倍小と加茂小がつながるのですね。
おもしろい展開です。それと,環境問題も共通した学習課題でした。できれば,事前に教師間で共
通課題を論議して討論のテーマを絞ってもいいですね。
 今回のTV会議で今後の取り組みの方向性がいくぶん見 えてきたような気がします。みなさん,い
かがですか?

第1回目TV会議の教訓から,HTML形式で発表資料をまとめ,事前に交流校へ送付しておきました。TV会議当日,そのHTMLデータをそれぞれの交流校で提示してもらいながら発表しました。また,事前に発表データがあると,担当者間で意見交流のポイントがしぼりやすくなります。第2回TV会議では「三角縁神獣鏡」が加茂小学校(島根県)と伎倍小学校(静岡県)の共通テーマとなり,質問や感想などで盛り上がりました。また,村所小学校(宮崎県)と富貴小学校(和歌山県)の間では,環境問題が共通のテーマとなりました。富貴小学校からは,調べ学習を終えて環境問題の大切さを以下のようにまとめました。

ヒノキひもの材料も少なくなり,ヒノキを削るのも体力的にきついけれど,この仕事をがんばって続けているのは,すごいと思いました。ヒノキひもの存在がだんだん薄らいできています。このままヒノキひもがなくなるのは,やはり悲しいことです。私たちは,この調べ学習でヒノキひものいいところをたくさん知ったので,もっと多くの人に知ってもらい,薄板のように評判が上がってきたらうれしいです。ヒノキひものいいところは,環境を守ってくれるところです。ヒノキひもを燃やしても有害な物は出ません。もし,ヒノキひもがなくなると,輪ゴムやビニルひもが多くなって環境をこわしてしまいます。これからヒノキひもを守っていくには,次の2つが必要だと思いました。ひとつは,材料のヒノキなどをふやすためにもゴミなどの環境問題に目を向けることと,山や道などにゴミをたくさん捨てているけれど,これからは捨てないようにしたりゴミを拾ったりすることです。もうひとつは,若い人にヒノキひも作りの技術を伝えていくことが大切だと思います。そして,後継者を増やしていきたいです。

また,村所小学校(宮崎県)は,「自然を大切にするってどんなことをしているんですか?」という他校からの質問を受けて,新たな課題を見いだすきっかけとしました。


4地点接続TV会議による第3回交流学習計画(メーリングリストより引用)
富貴小学校では,3学期,環境をテーマに調べ学習 をする予定です。2学期の「ヒノキひも調べ」で環境問題に課題が発展しそうだったので,今日,子どもたちと相談して 計画を立てました。環境問題についてははじめて取り組むので「酸性雨」「森林破壊」「地球温暖化」などのメジャーな 課題についてインターネットなどをつかって調べてみます。 6年生の国語科「守る,みんなの尾瀬を」や理科「ヒトとかんきょう」などと関連して自然環境の大切さなど認識させたいと考えています。みんさんの学校では,どういう計画でしょうか? また,第3回多地点接続TV会議(総合的な学習のまとめ・交流) にも是非ご協力ください。

年間を通して系統的に発展してきた第3回4地点接続TV会議(2月13日実施)
同じ学校4校で毎学期ごとに継続して総合的な学習の取り組みを交流していると,それぞれの学校の内容やその発展方向などがよく分かります。村所小学校は,「カリコボウズ」から環境問題に発展し,廃油から石鹸やはがき作りに挑戦していました。「カリコボウズ」にこだわって課題を追究したことがすばらしかったと思います。発表を聞いた他校の子どもたちには石鹸作り新鮮だったようです。体験をすることの対大切さを学びました。HTML形式でのまとめ方にも工夫がされていました。伎倍小学校の浜北市調べのまとめが,よかったです。富貴のように山間僻地では体験できない文化施設見学や体験などを興味深く聞いていました。未来の街づくりについての意見もすばらしかったです。やはり地域調べのまとめは,自分と地域との関わり・将来への夢ではないでしょうか。 伎倍小学校の取り組みから地域調べの方向性を教えていただきました。加茂小小学校は,「自分探しの旅」というテーマで個人の課題の追求でした。のアマゾンに住む魚にこだわって調べた子がいました。 そして,その子の発表に対して「何種類くらい調べましたか?」と質問していました。 「200種類」という回答を聞いてまたビックリおどきました。また,音楽や小さい子どもとの触れ合い,ラーメン・餃子へのこだわりなど富貴小からの感想で「それぞれ個性がでていてよかったです」とあったように本当に多種多様でおどきました。教師からの興味としては,「どうしたらあんなに個人でいろいろな課題が見つけられるの?」ここが知りたいところです。総合的な学習では,興味ある課題設定が出発でありゴールのような気がします。もう1点,今回のTV 会議でのよかったのが,「どこでどうやって調べましたか?」とかいう質問がありました。 内容はそれぞれ違っていても調べ方などは参考になりますから,ここのあたりの苦労や工夫にしぼった話し合いもおもしろそうだなあと思いながら聞いていました。それにしても 質問・応答が実にすばらしかったです。その後,担当者間でのメーリングリストでは,以下のようことが報告されました。

  • うちの総合の時間もこのテレビ会議によって学習の方向づけができ, いろいろと影響されました。 子
    どもたちの様子を見ていても 「なんて質問がくるか」どきどきしながら,質問を聞いたり 「わかりやすく発
    表するにはどうすればいいか」考えたりと日ごろ小さい学校では味わえない大きな体験をさせていただき
    ました。(村所小学校)
  • 課題設定時には、「イメージマップ」や「ウェビング」 を して自分の心(頭)の中を整理してから、課題を
    設定していったようです。(加茂小学校)


終わりに

  1. TV会議による遠隔共同学習は,子どもたちにとって,自分たちが住んでいる地域を見直し,調べたことを遠隔地の友達に分かりやすく伝えるための学習の場となります。4地点接続TV会議では,多種多様な質問や感想が交換でき,総合的な学習をすすめる上で意欲づけができました。発表に対する交流校からの感想が励みとなり,質問が新たな課題を見つける契機となりました。
  2. TV会議を単なる発表の場としてだけでなく、思いや願いを共有できる場として取り組んでいくことの大切さを感じています。調べている内容は違っても、調べ方の工夫や苦労、お互いに感じたことや願いを発表し合うことは価値のあることです。そのためには、継続的な交流やTV会議以外の交流や情報交換が重要になります。
  3. 何より言葉の違いに子ども達は感動していました。『あ,関西弁だ。本物だ!』『うちの話し方はどう聞こえるのかな』など貴重な経験をすることができました。これで,自分達の小さな町の殻に閉じこもっていた子ども達の視野ずいぶん広がりました。
  4. 年間を通して継続してTV会議を実施することにより調べ学習のまとめ方や発表表の方法などを各交流校から学ぶことができ,系統的な取り組みができました。
  5. 4校間でのTV会議ともなると,教師間の打ち合わせを綿密に行う必要があります。同時に子ども達の豊かな発想を生かし,自由で温かい雰囲気を大切にいきたいものです。


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