「宝さがし」で円を発見!



「LOGO WORLD 20」’91,12(LOGO JAPAN)”算数を楽しくするLogoの活用例”掲載
「先生のための活用事例 小学校編」(NEC)’93”「宝さがし」で円を発見!”掲載
「NEW教育とコンピュータ」(学研)’95,8"豊かな授業設計があれば,プログラミングは難しくない”添付データ
ロゴライター作品集Vol.1収録(LOGO JAPAN)


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1 授業の目標

  円とは,1点からの等距離にある点で囲まれた図形である,このことを理解させるためにゲームを作成した。単元は,第3学年「円と球」である。このゲームを利用した授業は,「円(3)」の3時間中の第1次にあたる。
  授業の目標は,円は1つの点から同じ距離だけ離れた点の集まりであることを理解させること,「中心」「半径」「直径」の意味とコンパスの有用性を知らせることにある。

2 指導にあたって

 第1学年では,円と球をまるい形,ボールのような形としてとらえている。本単元では,円についてこれまでの概括的な見方からより発展させ,分析的に一般的な性質を理解し,同時に円の概念を明確にすることをねらいとする。
 自動車の車輪づくりなどを導入素材に用いれば,1点からの等距離にあることには着目できるるが,点集合であることまでは意識しくい。そこで,パソコンによる「宝さがし」ゲームを考案した。宝は1点(島の中心)から等距離の場所に3つ隠されている。画面上のカメは島の中心にいるが,このカメは「歩け」と命令するとちょうど100歩を歩き,もといた場所に帰る。児童は,カメの向きを変えながら島の中心からカメを100歩移動させることを繰り返す。カメがうまく宝の真上にいけば宝が現れる,というゲームである。カメが移動したところには,点がプロットされ,画面上の点がだんだん増えていく。このプロットさせる作業を通して,円の定義を発見的に理解することができる。また,直径の長さは半径の2倍であることは,シミュレーションで示し,視覚的に理解できるようにした。

3 授業を終えて

 本時の指導目標をもとに次の3点について総括する。
(1)円の定義を理解できたか
宝をさがすために点をいくつかプロットした時点で,児童は「まるい形ができそうだ」と予想することができた。20個以上の点をプロットして宝を発見したあと,360個プロットするシミュレーションを見て,感心したり納得したりしていた。
(2)中心・直径・半径の意味を理解できたか
半径が回転して直径と重なって止まる様子を提示した。中心は動かないこと,半径と直径の長さの関係を視覚を通して理解できた。
(3)コンパスの有用性を理解できたか
パソコン画面上で理解できたことを,自分の体を使って実際に試してみることは,重要である。苦労して点をプロットし,シミュレーションで円の定義を確認したあと,簡易コンパスを紹介した。このことにより,コンパスが円をかく道具として優れていることを児童に印象づけることができた。

4 授業の流れ

学 習 活 動 指 導 上 の 留 意 点
「宝さがし」ゲームの説明を聞く。 画面でルールを知らせる。カメの向きはCTRLキーを押させながら1で左へ,3で右へ変わる。
ゲームをする。 最初は,プロットする点を5つに制限して,ゲームへの意欲を高める。
3つの宝を発見したあと,プロットされてできた
点集合について考えをまとめる。
中心から点までの距離がみな同じであること,その集合が円であることに気づかせる。
シミュレーションを見て,「中心」「直径」「半径」
の意味を知る。
半径を回転させ直径と重ねることで長さの関係を,また中心は動かないことを視覚化する。
円を定義したあと,簡易コンパスで円をかく。 大きさの違う円をいくつもかかせる。
本時のまとめをし,次時の予告を聞く。


5 「宝さがし」マニュアル

(1)目次から「宝さがし」を選びCRキーを押すとオートスタートします。
(2)1つ目の宝が発見されるまで,コマンドセンターには「歩け1」の手 順名が自動的に表示されます。「歩け1」にカーソルを合わせCRキーを押すと
   手順が実行され,カメが前へ100歩進みます。同様に2 つ目の宝を発見するときは「歩け2」,3つ目の宝を発見するときは「歩け3」の手順を実
   行します。
(3)カメの向きはCTRLキーを押さえながらテンキーの1で左へ,CTRLキ ーを押さえながらテンキーの3で右へ変わります。向きがよければCRキー
   を押してカメを歩かせます。この時,CTRLキーの押さえ方 が不十分だと,コマンドセンターに表示されている手順名「歩け1」などに不用な1や3
   の文字が入力され「歩け1111」などとなっ てしまいます。「歩け111」にカーソルを合わせてCRキーを押すとエラーメッセージが出されますの
   で,不用な1や3の文字をD ELキーなどで削除してください。
(4)宝1から宝2・宝3と順に発見していくようにプログラムされてい ます。
(5)3つの宝が発見されると,コマンドセンターに「シミュレーション をみましょう!」とメッセージが出ます。そして,「シミュレーション」と手順名が表示
   されますのでそのままCRキーを押します。 中心から等距離にある点を360個プロットし,円を作図します。半径と直径を示した後,半径を回転さ
   せ直径に重ね,長さの関係を 視覚的に理解させます。
(6)画面左下の「終了」をマウスでクリックするかCTRLキーを押さえな がらf1でプログラムを終了します。