算数科学習指導案


伊都地方算数数学研究会/研究授業

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[プログラミング][Download]


1 学 年   第5学年

2 単 元   円と正多角形

3 単元について
作図方法の紹介

 第2学年で正方形・長方形,第3学年で二等辺三角形・正三角形,円の性質とその作図方法,半径と直径との関係を学習している。第4学年では,平行四辺形・台形・ひし形などの平面図形の概念を学んでいる。作図の道具として,児童はコンパスや定規などを用いた経験がある。本単元で正五角形や正六角形等を作図する場合,円に内接する性質を利用して,中心角や円周を等分するやり方で指導することが多い。この指導方法では,正多角形が円に内接することにより合理的に作図できる。また,円周と直径にし,円周率と円の面積を求める学習へのつながりをもたせやすい。しかし,中心角を等分する方法では360の約数でないと作図できないし,半径をコンパスで順に区切っていく方法では正六角形しか作図できない。等辺・等角という正多角形の基本的な性質を直接的にとらえさせにくい。
 LOGOでのタートル幾何学においては,「まえへ 100」で辺の長さを指定し,「みぎへ 60」で角度(外角)を決めることを,6回繰り返すことによって,正六角形が作図できる。辺の長さ,辺の数と角度を変えれば,それぞれ図形の大きさと正多角形の種類を自由に設定することができる。何種類かの正多角形を作図する過程で,児童は着目する観点(辺と角度)を見つけ,様々に変化させることにより”辺の数と角度をかけると360になる”というきまりを発見する。このきまりによりすべての正多角形の作図が可能となる。”くりかえせ 7 [まえへ 100 みぎ  へ 360 / 7]”と入力すると,正七角形がかける。関数的な見方・考え方を養うことに役立つ。
 タートル幾何学を導入するに際して,次の2点に留意したい。まず,正多角形を作図する場合の角度は,外角指定となる。つまり,タートルが移動した軌跡によって図形をかくので,正五角形の内角を108゜にするにはタートルを右か左へ72゜曲げなければならい。そこで,事前にフリーハンドでかいたイメージ図などをもとに辺の長さと角度の見当をつけさせたい。見通しの結果は即座に分かるので,パソコンと対話しながら不十分なところを修正し,試行することができる。次に,円に内接する性質を利用した指導方法との系統性も重視しなければならない。タートル幾何学は多様な作図方法の一種として位置付け,正多角形の性質を理解させることと関連づけながら作図方法を児童が自ら見いだし,その決定条件について筋道立って考えられるようにしたい。
 本単元で扱う曲線図形は,既習事項である直線図形での考え方を拡張することによって,その円周率や円の求積公式を導き出す。円周の長さは対応する直径に対する割合が一定であることから,直径(または半径)から計算することができる。その値を一般的に3.14としている。求積公式については,長方形の求積公式に帰着し”(半径)×(円周÷2)”であることから”(半径)×(半径)×3.14”を導き出す。そして,円周と直径,半径と面積との間に比例関係があることが,第6学年の「縮図・拡大図」「比例 ・反比例」学習の素地となることも配慮して指導をしたい。
 児童は,パソコンを活用した授業をこれまでに何度か経験しており,興味関心をもって取り組むことができる。しかし,今回のようにプログラミング主体の学習形態は,はじめてなので戸惑うことが予想される。そこで二人一組で協力しながら学習をすすめるように工夫した。考えを筋道
立てて発表することが苦手な児童が多いので,作図した画面を一斉送信したり,教材提示装置でプリントなどを表示させたりしながら多様な考えを深化させていきたい。

4 単元目標

(1)正多角形やおうぎ形についての性質を理解し,その形をかくことができる。
(2)円周率について知り,円周などを求めることができる。
(3)円の面積を求めることができる。

6.指導計画(全14時間)

第1次   タートル幾何学について(2)
  第1時  タートル幾何学の基本操作を知る。
  第2時  タートル幾何学の基本コマンドと作図方法を修得する。
第2次   正多角形について(4)
  第1時  正多角形を作図(タートル幾何学)しその性質を知る。…本時
  第2時  タートル幾何学で多様な正多角形を作図する。
  第3時  多様な方法での正多角形を作図する。
  第4時  正多角形についての基本概念をまとめる。
第3次   おうぎ形の概念と作図について(1)
第4次   円と周と直径について(3)  
  第1時  円周と直径の関係から円周率を理解する。
  第2時  円周率を使って,円周を求める。
  第3時  円周率を使って,直径を求める。
第5次   円の面積について(3)
  第1時  単位面積をもとに円のおおよその面積を求める。
  第2時  円の求積公式を求める。
  第3時  円の面積を求める。
第6次   まとめ(1)
       円の基本事項の評価と図形の周りの長さについて

7 本時の展開

(1)本時の目標
   正多角形の性質(等辺・等角)を知り,タートル幾何学で正六角形が作図できる。
(2)本時の展開

学 習 活 動 支 援 と 留 意 点
1 任意の整数(3以上)を入力し,パソコン画面に作図される
図形についてきまりを考える。
○5を入力した場合は正五角形を自動的に作図する。
児童には,辺と角に着目させ考えさせる。
2 作図された図形について気付いたことを発表し,それらの
意見を確かめる。
○正多角形の等辺・等角という性質 を分度器や定規で
はかったり,色紙を折ったりして調べる。
3 いろいろな正多角形があることを知る。 ○自動作図モードで正三角形から順 に正多角形を紹介
する。正四角形が正方形であること,正n角形の値を大
きくしていくと,円に近 づいていくことに気付かせる。
4 正六角形をタートル幾何学で作図する。 ○作図する前にイメージ図と予想さ れるコマンドをプリント
に書き込 ませる。予想したものとパソコン画面から返され
る結果をもとに試行錯誤で修正させる。作業は二人一組
で行わせる。
5 作図した結果をもとに辺の長さと角(内角)の大きさの関係
について話し合う。
○うまく作図できた場合もそうでない場合もコマンドセンタ
ーに入力したコマンドを確認することで思考過程をチェック
させる。正六角形の内角120゜をするにはタートルを60゜
の外角指定とする。
6 正多角形の性質についてまとめ,次時の予告を聞く。 ○次時は正五角形やその他の正多角 形をタートル幾何
学で作図する。 REPEAT n [FD m RT 360 / n]で正 n形
ができることを学習をさせる。