実践事例(シミュレーション型活用)【第5学年「平均と概測」】

’96年度自作教育ソフト年鑑(学研)登録ソフト

BACK

[プログラミング][Download]


1指導のポイント

 教科書(K社)によると,「オレンジ1こからどれくらいジュースがとれるかを調べるには,どうしたらよいでしょう。」「オレンジを3こしぼってみました。1こ分の見当をつけるには,どうしたらよいでしょう。」と,平均の意味理解への動機づけを行っている。「本時は,単元の導入時にあたり,ならした量の大きさを求める必然性をとらえさせ,平均についての意味を理解させることがねらいである。
 大きさの違う量をならすことについて,まず ジュースの入ったコップの図などをもとにして予想させる。次に,数値の扱いについて,棒グラフをもとに,ならした大きさを考えさせる。このように視覚的に量の大きさをとらえさせてから,平均の求め方に気づかせることがたいせつである。」と,指導書に解説されてい る。棒グラフをもとに3つの量をならすには,多い所から少ない所へ何mlか移動して,試行錯誤を繰り返しながら等しくなる値を求めさせる。また,計算で求めるには,3つの量がどれも同じになるのだから,3つの量を合せて1つにし,これを3等分する。
 平均とは「ならす」いということなので,その状況をイメージとしてとらえさせたい。平均する作業を経験させるために,アクリル樹脂の水槽を作る実践がある。仕切板を抜くことによって,凹凸のある液面を瞬時にならすことができ,平均のイメージを深めることができる。しかし,この水槽では,準備が大変なうえ,液面をならす場面が速すぎる。また,同じ作業を繰り返し行うのが困難である。そこで,以下のような単元目標と指導計画を立て,自作ソフト「オレンジ」を作成した。

●単元目標

(1)平均の意味について理解し,これを用いることができる。
(2)長さの概測をしたり,図形の概形をとらえて面積や体積の概測をしたりできる。

●指導計画<全9時間>

第1次 平均(5時間) 
     第1時 平均の意味とその求め方(本時/パソコン活用)
     第2時 合計を知って平均を求める問題
     第3時 平均を知って合計を求める問題
     第4時 加重平均に関する問題
     第5時 練習  
第2次 概測(3時間)
第3次 復習(1時間)


2 授業展開/プログラム名「オレンジ」

 大きさの違うオレンジを3つを画面に出し,しぼってジュースにする場面を設定する。同じ量にする方法を考えさせ,シミュレーションで確認する。まず,仕切板を抜き,その後の結果を予想する。液面がそろった後,再び仕切板を水槽に入れ,ジュースを3等分する。パソコンでは任意の場面で展開を止められるので,ポイントを一つひとつおさえながら指導することができる。ここでは,平均のイメージ化を重視する。
 次に,3つのオレンジからしぼったジュースに数値をあたえ,平均を求める計算と結びつける。仕切板をとりジュースを合わせることは,3つの量を合計することである。そして, 1つにしたジュースに仕切板を入れることは3等分することであり,その結果が平均となる。 このように平均の定義と求め方をまとめる。  平均を求めるには,全部の数や量を求め,それを個数の和で割る。「平均=合計÷こ数」 の公式を導き出した後,練習問題をする。テストの点数や卵の重さの平均を求める。テンキーからそれぞれの数値と割る数(こ数)を入力し,解答の正誤を判定する。