寄せられたお便りから

薬学部の大学1年生です ・・・bySさん・・・

 はじめまして。私は薬学部に通う大学1年生です。
「種まく子供たち」を読んで、口には言い表せない思いを抱きました。
 この本を読む事で、今、何のために勉強しているのかということを改めて自覚することができました。

 こんなことを言っては薬学部に行きたくても行けなかった人たちに、大変申し訳ないと思いますが、中学・高校・大学とエスカレーター式の学校であるため、中学・高校の間は創作ダンス部に所属し、毎日汗を流しながらも、受験生のような苦労はせずに自分の夢も曖昧なまま、薬学部に入学したのです。

 今思えば、この時の自分が情けないです。
 今年の3月、無事に6年間通いつづけた学校を後にし、4月、新しい道を歩み始めました。
 ところが入学してからというものあまりの忙しさ、勉強の難しさに目がくらみ、
テスト前などどうすることもできない自分に腹がたち、目に涙を浮かべながら,我を忘れて勉強する日々の連続でした。

 でもこれって生きているからこそ味わえるものなんですよね。
 テストも終わり、もうすぐ後期の授業が始まるという9月7日、
私は書店に並ぶある1つの本に目がとまりました。
 この夏の24時間テレビの「最後の夏休み」という字に目がいき、私はすぐに本を持ってレジに向かっていました。

 大変はずかしいというか、情けないことですが、私,今まで「生きていること」を当たり前に思っていたかもしれません。
 でもこの本を読んで、生きたくても生きれない人たちがたくさんいることを知り私は今までなんとぜいたくな考え方をしていたのだと、胸に矢をさされた気分でした。

 大学の大変さを味わえるのも、友達とケンカするのも、たくさんの人に出会えるのも、すべて生きているからこそ味わえるものなんですよね。
 人間って生きているだけでも充分幸せなんですよね。
 生きていることに感謝しないといけないんですよね。

 この本を読んで,私は自分が何をするためにこの学部にきたのかを、もう一度、
よく考えてみました。
 私は拓也君たちのように病気と闘う子供たちに、少しでも楽に,手軽に飲める特効薬を開発するために今,勉強しているのです。
 他の学部よりも厳しいのは、人の命を預かっているからなんですよね。
 いい加減な気持ちでは人の命は預かれません。

 現在の医療というのはめまぐるしい発展を見せています。
 そんな世の中だからこそ、,病院で入院する患者さんに薬の説明をする薬剤師が
要求されているのです。

 この本の瀬尾日東美さんの出会った内藤いづみ先生のように、
患者さんのおかれている状況を自分のことのように把握して、
患者さんに病気と闘う勇気を与える薬剤師になるため、
拓也君のように、病気と闘っている1人でも多くの子供たちが「病気になっている自分が好きだ」と思い、生きるための希望をもってもらうために、
私は今、こうして新しい道を開こうとしているのです。

 私はまた,今、始めたいことがあります。それはボランティア活動です。
 ボランティア活動といってもいろいろありますが、私がやりたいのは、
病気の子供たちの力になれる、病気と闘う子供たちに生きる強さを与える
そんなボランティアがしたいのです。
 しかし,土・日・祝日はアルバイト,月〜土は学校と、余暇時間に参加できるボランティア、そう簡単には見つかりません。

 でも私はまだ探し続けるつもりです。薬の開発に絶対役立つと思うし、まず一番に、拓也君のような子供たちの力になりたいから・・・。
 私は今,生きているのだから・・・・。

 拓也君、そしてこの本に登場するみなさん、私に生きる意味を教えて下り、
私が幸せなのだということを感じさせてくださり、ありがとうございます。
 今度は私が、みなさまのためにお役に立てれば,幸いです。

 私は今,生きている事が大変幸せです。

 生きているって,本当にすばらしいことなんですね。

 すばらしい本に出会った私は,本当に幸せです。

2001年9月11日



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